Target-based Screening Phenotypic Screening 受託サービス

ティー・エヌ・テクノスでは in vitro において、各種創薬ターゲットのハイスループットスクリーニング、創薬シーズの各種スクリーニングに対応しています。当社 CRO 事業本部のスタッフはこれまで多数のターゲットにおけるスクリーニングを経験してきました。低分子化合物のみならず、各種新規モダリティにも対応可能で、スクリーニング支援事業のケイパビリティとキャパシティを拡充して先進性の高い技術を積極的に導入し、お客様と共にさらなる成長を目指します。

High throughput screening

創薬スクリーニングは、新薬開発の初期段階において非常に重要であり、有望な化合物を効率的に発見することで、その後の研究開発を大きく加速させます。当社で実施している測定方法は、High Throughput Screening にも応用可能です。High Throughput Screening 用の機器も多数取り揃えており、経験豊富なスタッフがそれぞれの専門分野におけるスクリーニングにてお客様のニーズにお応えします。数十万化合物のプライマリースクリーニングに関しても High Throughput Screening に対応した機器を有しており、お客様のニーズに即しつつ短時間でのアッセイが可能です。下記アッセイは、当社使用実験室内で実績のある業務になります。

*一部測定フォーマットにおいて対応できない場合がございます。

  • Fluorescence Assay:TR-FRET を用いた結合試験、蛍光プローブを用いた共有結合化合物評価
  • Luminescence Assay:Kinase Assay、各種発光基質を用いた Homogeneous Assay、AlphaScreen
  • Absorbance Assay:ELISA、AlphaLISA、溶解度測定
  • Cell Based Assay:細胞内カルシウム測定、レポーターアッセイ、RI を用いた取り込み Assay
  • Immunoassay:RIA( Radioimmunoassay )、IRMA( Immunoradiometric assay )
  • Radio Isotope を用いた Assay:Kinase Assay、Receptor Binding Assay、Enzyme Assay

Phenotypic screening
(表現型スクリーニング)

Target based screening が疾患そのものに効く化合物を探索するところから創薬を始めるのに対し、Phenotypic screening は疾患にできる限り近い状態の細胞モデルを準備して、その疾患モデル細胞に対して効果(表現型の変化)が出る化合物を探索します。
一時は分子生物学の進歩により Target based screening が主流でしたが、次第に多くの疾患に対して単一標的のアプローチでは治療が困難であることが明らかになり、近年は Phenotypic screening が再び脚光を浴びています。現在では患者由来の iPSC を疾患関連細胞に分化させ、よりヒトの病態に近いモデルを構築する技術が飛躍的に向上したため、需要が拡大しています。特に iPSC、3D 培養、ハイコンテントスクリーニングといった最新技術との組み合わせにより、一層効率的かつ革新的な新薬の発見が期待されており、Phenotypic screening は現代の創薬研究において非常に重要な位置を占めるアプローチとなっています。
その中でも CRO 事業本部には、iPSC からの分化誘導、維持培養、細胞ストック作成、そしてハイコンテントスクリーニングによる形態変化など、より複雑な細胞の応答を画像解析によって評価する技術などがケイパビリティとして蓄積されています。なお一部ハイコンテントアナライザーに関しては、CRO 事業本部が拠点を置く湘南ヘルスイノベーションパークの共用機器を利用して測定することが可能です。疾患の病態を正確に反映したモデル系の構築が不可欠ですが、試験デザインについてもご相談ください。各種プライマリー細胞を使用したアッセイに関しても各種実績を有しています。

RI、non-RI アッセイ

当社は RI( Radio Isotope )専用実験室を有しており、RI を用いた様々なアッセイの実施が可能です。RI は GPCR やトランスポーターの機能解析、薬物との結合性評価、創薬スクリーニングにおいて、長年にわたり不可欠なツールとして利用されてきました。現在においても、GPCR、トランスポーターの探索においては、高感度な優位性を維持しており引き続き利用されています。
またコールド実験室においては、non-RI アッセイを幅広く実施しています。検体や実験試薬に遺伝子組換え体や臨床検体が含まれている場合でも、専用実験室にて適正に実施します。

Assay development

Assay development の主な目的は、目的とする測定を正確、高感度、再現性高く、そして効率的に行えるシステムを構築することです。創薬においてアッセイ系は、数百万もの化合物ライブラリーから有望な薬の候補を効率的に見つけ出すための「ふるい」としての機能を求められます。
GPCR、トランスポーター、酵素アッセイ、細胞アッセイにおいては、当社の経験豊富なスタッフが適切な測定原理に基づいて、具体的な実験プロトコルを作成し、必要な材料(試薬、酵素、細胞株、抗体、基質など)を調達または作製します。高いシグナル/ノイズ比( S/N 比)、広いダイナミックレンジ、そして良好な Z'ファクターを達成するため最善の方法を模索します。Phenotypic screening における Assay development は、内容的にもセンシティブであることが予想されるため、お客様とより密な協議を重ね、アッセイが安定して機能するよう様々な条件を検討し最適化します。
近年では、iPS 細胞、3D 細胞培養(オルガノイドなど)、遺伝子編集技術といった最先端技術と組み合わせることで、より生理的な関連性が高く、より高精度な Assay development が求められています。当社 CRO 事業本部は、DDS 事業部のアセットを元に、お客様とのパートナーシップをより強固にし、シナジーを得られるよう進められればと考えています。